2024年8月号
Theme of this month
食事で上手に
鉄分を摂る方法
普段から疲れやすい、氷が無性に食べたくなる、爪が変形する、
口角炎になりやすい、いつも耳鳴りや動悸、息切れがする。
このような症状を感じることはありませんか?
もしかするとそれは「貧血状態」かもしれません。貧血は原因によっていくつかの種類に分けることができますが、
もっとも多いのは鉄欠乏性貧血です。
鉄欠乏性貧血は、体内の鉄分が不足することで起きます。今回は、食事から上手に鉄分を摂る方法をお伝えします。
ヘム鉄と非ヘム鉄
食べ物に含まれる鉄分は「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類あります。
違いは体内での吸収率で、「ヘム鉄」が高く、「非ヘム鉄」が低いことがわかっています。
また摂った鉄分が全て吸収されるわけではなく、食事内容などの影響により、吸収率が変わります。
効率よく鉄分を摂取するには
非ヘム鉄の吸収率を上げるためには、野菜や果物に多く含まれるビタミンC、キムチなどの発酵食品に多く含まれる乳酸、肉・魚などに含まれる動物性たんぱく質を一緒に摂ることが効果的です。
また、お茶やコーヒーに含まれるタンニン、玄米に含まれるフィチン酸、不溶性食物繊維は非ヘム鉄の吸収率を下げます。
鉄欠乏性貧血改善のためには、鉄分を多く含む食材単品ではなく、ビタミンC・クエン酸・乳酸などを組み合わせて効率よく鉄を身体に取り入れましょう。また吸収率を下げてしまうものを食事の際に一緒に摂らないことも大切です。
過度な食事制限やインスタント食品・菓子パン等で食事を済ませることも鉄分の不足に繋がります。
サプリメントや健康食品に頼りすぎず、食品の組み合わせを工夫して食事から上手に取り入れていきましょう。
(管理栄養士:新井)
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副 菜
捨てずにおいしく!
かぶの葉のにんにく炒め
かぶの葉は緑黄色野菜に分類される栄養価の高い食品です。特に鉄分は100g当たり約2.1gと、ほうれん草とほぼ同じ量が含まれています。
鉄の吸収を助けるビタミンC、赤血球をつくるために必要な葉酸なども多く、鉄分を効率よく摂るにはおすすめです。
今回は、余りがちなかぶの葉を使ったにんにく炒めを紹介します。
火の通りも早く、さっと作れて、にんにくの風味で食もすすみます。
1人分:エネルギー 165kcal
- たんぱく質 2.7g
- 炭水化物 5.2g
- 脂質 15.2g
- 塩分 1.1g
材料(2人分)
- かぶの葉 2株分(約200g)
- にんにく 1/4かけ
- 赤とうがらし 1本(あれば)
- 鶏ガラスープの素 小さじ1/4~1/3(お好み)
- こしょう 少々
- ごま油 大さじ1々
作り方
- かぶの葉は6~7㎝の長さに切る。にんにくと赤とうがらしは、みじん切りにしておく。
- フライパンにごま油、にんにく、赤とうがらしを入れて弱火で炒める。にんにくの香りがしてきたら、かぶの葉を入れて、中火で約1分程度炒める。
- かぶの葉が鮮やかになってきたら、鶏ガラスープの素、こしょうで味を調える。
※ベーコンを追加し、塩こしょうで炒めると洋風の味になります。
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