2024年 11月号
Theme of this month
食欲の秋、
ニセの食欲はコントロールを!
クリスマス、忘年会、お正月、何かと飲食が増えるシーズンを前に、
今は体重の増加を抑えたいところです。
本物の食欲ではない、ニセの食欲を抑えて、食べ過ぎを防ぎましょう!
本物の食欲とニセの食欲
人間の身体は、エネルギー源が不足し、血液中の糖が使われると、脂肪を分解します。そして胃は空になると収縮運動が起こり、お腹が鳴ります。この時、分泌する食欲増進ホルモンが脳を刺激して感じる真の空腹感から生じた食欲は、本物の食欲です。通常、食後5~6時間で起こります。
しかし、食欲増進ホルモンは、ストレスの慢性化や睡眠不足によっても分泌されます。また甘い菓子や炭水化物に偏った食事、アルコール摂取により起こる血糖値の急上昇・急降下の際にも、脳が空腹だと誤って判断します。このようにエネルギー不足以外で感じる偽りの空腹感により生じた食欲がニセの食欲です。さらに、空腹感に似た喉の渇きによってもニセの食欲が生じます。
ニセの食欲を抑える方法
「噛むこと」で分泌される幸せホルモンが、ストレス緩和、食欲増進ホルモンの抑制を促します。
ストレスによる食欲は、ガムを噛むことで落ち着きます。
喉が渇いた感覚が空腹感と似ているため、ニセの食欲は、水を飲んで解消する場合があります。
タンパク質と食物繊維を摂る甘い菓子、麺やパンだけという炭水化物に偏った食事は、血糖値が急上昇・急降下し、いつまでも何か食べたいという食欲が持続しやすいです。
大豆製品や野菜、キノコ、海藻類を最初に摂ることで血糖値の急上昇・急降下を防ぎ、満腹感が持続します。
締めのラーメンを食べたい気持ちは、アルコール摂取後一時的に起こる血糖値の急降下による錯覚です。
15分ほどで血糖値は上がるため、歯を磨いて寝る準備をしている間にその食欲はおさまります。
5時間未満の睡眠は食欲増進ホルモンの分泌、6~8時間の睡眠は食欲抑制ホルモンの分泌が、それぞれ活発になると言われています。
十分な睡眠により、食欲をコントロールすることができます。
(管理栄養士:稲垣)
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副 菜
よく噛んで食感を楽しむ
しいたけとこんにゃくの
甘辛煮
秋が旬のしいたけとこんにゃくのレシピをご紹介します。どちらも独特な弾力がある食品のため、噛む回数を増やすことができます。よく噛んでゆっくり食事をすることは、肥満予防にも効果的です。低カロリーでダイエットの強い味方にもなる一品です。食欲の秋、常備菜としてご用意してみてはいかがでしょうか。
1人分:エネルギー 116kcal
- たんぱく質 3.3g
- 炭水化物 7.2g
- 脂質 6.0g
- 塩分 1.3g
材料(2人分)
- 生しいたけ 1パック(100g)
- こんにゃく 小1枚(150g)
- 塩 小さじ1/2
- ごま油 大さじ1
- 輪切り唐辛子 (お好みで)適量
- 砂糖 大さじ1
- しょうゆ 大さじ1
- みりん 大さじ1
作り方
- こんにゃくは水でさっと洗い、スプーンで一口大にちぎり、ボールに入れ、塩を加えてもむ。5分ほど放置した後に水でさっと洗い、ざるにあげて水切りをする。
- 生しいたけは石づきを切り落とし、かさに切れ込みを入れて半分にさく。
- フライパンを中火で熱し、(1)を水分が抜けるまで炒める。
- (3)にごま油と(2)のしいたけ、唐辛子を加えてさらに炒める。
- しいたけがしんなりしたら、合わせ調味料を回し入れて全体に絡める。
- 汁気がなくなるまで煮詰めたら、火を止める。
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